ユニークな円形校舎で知られる旧石山中学校(石山町4-1)の窓ガラスが、何者かに石を投げられ、43枚も割られたことが分かった。
小樽市財政部契約管財課によると、窓ガラスが割られたのは、6月2日(月)夕方16:50頃。校舎に設置されている火災監視システムに異常が発生したことで発覚。警備会社が、市役所に連絡するとともに、警備員を校舎に向かわせた。現場に到着した警備員は、犯人らしき学生服姿の男性4~5人程度が、石を投げているの確認したという。
市契約管財課職員と警備員3人の計4人は、17:30頃に現場に到着。被害を確認して110番通報した。到着した警察によって、建物周辺や内部の被害状況の確認、事情聴取が行われた。その後、市職員と警備員とで建物内部を調査したところ、配電盤ブレーカーにいたずらの形跡があったことも確認したという。
窓ガラスは、5~6cm程度の石が投げられて、3階建(地下1階含む)校舎の2階(職員室)37枚、5階建校舎の6枚の計43枚割られた。すべて厚さ4mm・縦150cm・横90cmの透明ガラス。市では、被害額は約43万円と見ている。また、校舎の中には、古い人力車や熊の剥製など博物館の収蔵品が保管されており、「明日(6月4日)、博物館職員とともに損害があるかどうか確認し、警察に被害届を提出する」 としている。
石山中学校の校舎は、1957(昭和32)年に建てられた。ユニークな円形校舎で、扇形の教室、中央の螺旋階段などが設置されている。生徒の減少で、2002(平成14)年に閉校し、2004(平成16)年から2005(平成17)年までの2年間は、北ガスが利用していた。しかし、その後、利用方法が見つからず、ユニークな円形校舎の周りにバリケードが設置され、物置き場として放置されてきた。
契約管財課の飯田敬課長は、「今日(6月3日)、業者を呼んで相談するが、ガラスではなくコンパネを取り付けようと思っている。円形校舎は珍しく、当時の名残をそのまま残しておけば良いのだが、非常に残念だ」 と話していた。
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