2007年度も3万人減!市立2病院の患者数


 市立小樽病院(若松1)と第2病院(長橋3)の2007(平成19)年度の入院・外来患者数が、3万人も減少していることが本社の調べで分かった。
 市立2病院の入院・外来患者数は、2000(平成12)年度に入り、激減傾向を見せている。2001(平成13)年度の両病院合計で584,242人が、2007(平成19)年度では、346,592人まで激減している。
 小樽病院の入院患者数は、2006(平成18)年度の81,587人から、2007(平成19)年度は77,038人へと、前年度に比べ4,549人減少した。外来患者数も151,342人から142,905人へ8,437人減った。
 第2病院の入院患者数(前年度比)は、76,507人から63,678人へと12,829人減少。外来患者数も、67,309人から62,971人へと4,338人減った。
 両病院の合計で、入院患者数は、158,094人から140,716人へと17,378人減少。外来患者数は、218,651人から205,876人へと12,775人減った。
 依然として、下げ止まらぬ右肩下がりの患者数の減少は、今後の病院経営に重い影を投げ掛けている。
 市は、病院事業の資金収支計画を、2007(平成19)年6月に明らかにし、入院収益は60億4,500万、外来収益は28億7,000万円としていた。しかし、11月に入り、この資金計画を再度作り直し、一般会計からの繰り出しを5億円増やして辻褄あわせを行った。
 11月の見直し案では、入院収益55億700万円、外来収益28億2,000万円の計83億2,700万円とはじいていた。2007(平成19)年度でも、患者数が3万人も激減しているのに、医業収益の入院54億8,9000万円、外来28億7,400万円の計83億6,300万円としている。これは、6月の計画よりも、5億5,200万円下回っているが、11月の見直し計画案よりは、3,600万円のプラスになった。
 しかし、市は、2008(平成20)年度病院事業会計予算では、ここ数年の激減する患者・医師数を全く無視した”取らぬ狸の皮算用”の予算編成をした。
 それによると、医業収益の見通しで、入院患者が一日平均4人増とし、年間で1,073人の増加を見込み、外来では、前年比一日平均3人の減少で、年間わずか2,415人という数の減少しか見込んでいない編成となっている。
 2007(平成19)年度でも、入院・外来合わせて、30,153人もの患者減となっている。このことから、2008(平成20)年度の病院事業予算が、患者数の減少で、さらに見直しを迫られる公算が大きい。
 小樽市の病院事業は、累積不良債務を抱え破綻状態だが、市の繰出す資金収支計画は、わずかの期間で修正を迫られている。このような状況では、総務省のガイドラインが求める、市の病院経営の単年度黒字化は、到底達成することは出来ない。
 年々減少する患者数で、市立2病院は、確実に崩壊への道筋を歩んでいる。
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 平成19年度入院収益・外来収益