里親もイトウも成長、潮見台小の飼育体験

ito.jpg 小樽産の幻の魚・イトウの里親となっていた市立潮見台小学校5年生24人が、4ヶ月間、熱心に飼育に励み、1尾も死なすことなく元気に成長させた。



 小5年24人の「荒木学級」(荒木敬子担任)は、昨年10月29日から、市内平野井養魚場(桜5)で生まれたイトウの稚魚の飼育を行ってきた。養魚場の平野井篤さん(72)から飼育方法を教わり、イトウの成長を里親として日々見つめてきた。飼育係を決めて、フン取りは毎日授業前に行い、餌やりは一日置きに行ってきた。
 「イトウくん」や「ザビエル二代目」、「銀ちゃん」、「キャサリン」などの愉快な名前が1尾ずついつけられている。4ヶ月間、土日以外毎日欠かさず日誌をつけて、このイトウの成長を記録した。
ito2.jpg 3月21日(金)、4ヶ月間続けた貴重な里親体験が終了する日を迎えた。最後の授業として、平野井さんが同校を訪れ、イトウたちがどれほど成長したかを計測した。イトウをタモですくい上げて、定規と計量器で体長・体重を測った。最初は10.5cm15gだった稚魚が、この4ヶ月間で12cm・17gまでに成長していたことが分かった。
 力強く元気に泳ぐ成長したイトウの姿を見ながら平野井さんは、「皆さんは素人なのに、1尾も死なすことなく立派に飼育した。私は、18年イトウの飼育をしているが、15年でようやくイトウの心を知るようになった。みんなが真面目に飼育してくれたので、最初は小さかった魚たちも見事に育った。素晴らしい」 と、子供たちの頑張りを褒めた。
 飼育係の石畑みさきちゃんは、「すごく良い体験で、お世話するのが楽しかった」。小野春菜ちゃんは、「4ヶ月前より、とても大きく成長したと思います。平野井先生がイトウのことを教えてくれました。良い経験になった」 と、イトウの里親体験を振り返っていた。
 このイトウを里親として優しく4ヶ月見守り続けた子供たちは、5月下旬に、旭川市内の石狩川支流に放流し、最後の別れを告げることにしている。
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