60年もの長い間続けられてきた「おたる園芸市」(小樽園芸市睦会主催)が、今シーズンで最後の幕を閉じることが分かった。
「おたる園芸市」は、毎年、新緑の季節となる4月下旬から5月下旬の1ヶ月間、花園グリーンロードのイベント広場で行われてきた。市内の好樹園・赤岩園芸・続木花園・高橋農園・赤岩花園の5社が協力して、庭木、果樹苗、鉢花、盆栽、山野草から球根、肥料、園芸資材などを並べ、多くの園芸ファンたちを楽しませていた。
イベントを始めた当初は、市内園芸店13社が参加し、大勢の市民が駆けつけて賑わいを見せていたという。しかし、近年は、ホームセンターやスーパー、八百屋などでも簡単に手に入れることが出来る時代となり、市内園芸店は次々に減少し、5社になってしまった。
現在は、2代~3代目と移り変わっているが、今後の跡継ぎがいないところもあり、同会では、今年60回目の節目で最後の園芸市にすることを決めた。
小樽園芸市睦会の吉村和則会長(好樹園代表取締役)は、「跡継ぎがいなく園芸を止める人が多くなってきた。市民の方が毎年楽しみにしていることを知っているが、時代が変わった。ホームセンターや八百屋さんなど、どこでも売っている時代になった。業者が作ったものは全然違うと言っても、お客さんは値段ばかり見て、中身を見てくれない。だから、値段に負けてしまう。」 と話す。
この園芸市は最後となっても、来年からは好樹園(長橋4)の社内で引き継いで開催していくという。今年で最後となる「第60回おたる園芸市」は、4月26日(土)から5月25日(日)9:00~17:00まで、花園グリーンロードで行われる。