小樽市は、2月15日(金)、「18日(月)に予定していた定例市長記者会見を、都合により中止」する異例の対応をした。
小樽市の定例記者会見は、原則、議会の開催月(3月・6月・9月・12月)を除いて毎月行っている。2月の会見では、新年度予算を審議する第1回定例会(3月議会)の27日(水)開会の前に、提案議案などを説明することにしていた。
地方交付税や税収の落ち込みが激しく新年度予算編成に苦慮する市は、約5億5,000万円の財源不足が生じ、編成作業に四苦八苦していた。この財源不足を、市職員のボーナス1ヶ月削減と役職加算凍結でひねりだそうと、市職労に削減提案をしていた。
第1回定例会に間に合わせるため、今月中旬までの妥結を求めていたが、市職労では、「いたずらに引き延ばすつもりはないが、議論を尽くさせてもらいたい」 と、まだ結論を出していない。
18日(月)の定例市長記者会見で、市財政部は、新年度予算案を説明することにしていた。「妥結は難しいので、カラ財源を歳入にあて、歳入歳出を合わせて編成する予定でいた。そして、妥結したあとに、カラ財源を無くして、再度発表することにしていた」 が、「途中経過で予算を提出するのではなく、議会開会前に予算を固めたい」 と、急きょ、記者会見を自らの“都合により”中止した。
新年度予算編成が固まらずに、暫定予算で説明しようとしていたことが裏目に出て、市職労との協議も整わず、異例の中止となった。「新年度予算にかかる記者発表については現在、いつどのような形で行うか検討しているところですので、あらためてお知らせいたします」 とした。
市財政部では、「これまでに、このような形で定例記者会見が中止になった例はない」 と話している。
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