2月6日(水)、厳冬の凍てつく風が吹きつける石狩湾新港(銭函5)に、米海軍第7艦隊横須賀基地所属イージス艦「ジョン・S・マッケイン」(ジョン・S・バニガン艦長)が入港した。
イージス艦が石狩湾新港に入港するのは、昨年の同艦隊所属「ステザム」(8,800トン)に次いで2回目。
快晴の朝日を浴びながら、西地区多目的国際ターミナルの岸壁にゆっくり近づく灰色のイージス艦に対し、向かいの花畔ふ頭(石狩市)からは、労働団体などの「米艦船入港反対」、「接岸するなー」のシュプレヒコールが飛び交っていた。海上には小樽海上保安部の巡視船、上空にはヘリコプターが飛ぶ厳重な監視の中、同艦は9:00に着岸した。
イージス艦「ジョン・S・マッケイン」(8,700トン・乗組員280人)は、ソロモン諸島海域戦没や第二次大戦で活躍した提督の名にちなんで命名された。アメリカ大統領選・共和党候補に名乗りを上げているジョン・マケイン氏の祖父だという。
6日(水)10:00から同艦船内で、ジョン・S・バニガン艦長の記者会見が開かれた。「今日の寄港を楽しみにしていた。この地域の習慣や風習を学び、互いのつながりをもっと強くしたい」 と挨拶した。寄港反対のシュプレヒコールについては、「反対・賛成は、言論の自由であるが、我々のことを理解してもらって、また、我々もこの地の人々のことを理解するようにしたい」 と話していた。
記者会見後には、報道陣に対して艦内を公開した。司令室や甲板などを廻り、最新鋭の戦闘システムやトマホークミサイルなどを紹介し、極めて優れた操縦性と31ノット超の最高速度を誇ると説明した。艦内には、飲食施設や銀行、ATM、クリーニング、郵便局などの施設があり、「海上に浮かぶ小さな町」という。
入港の目的は友好親善で、2月6日(水)9:00から10日(日)9:00まで停泊する予定。8日(金)から始まる第10回小樽雪あかりの路や、開催中のさっぽろ雪まつりなどに訪れ、市民らと交流を図ることにしている。9日(土)には、札幌市内の養護施設を訪れて、児童とのドッジボールや手つなぎ鬼ごっこなどをするという。
市民などを対象とした艦内の一般公開は行わないが、9日(土)に訪問する養護施設の児童を招待することにしている。
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