明治期小樽の街角散歩はいかが?小樽市総合博物館(手宮1・土屋周三館長)所蔵の写真や地図で、明治の小樽を紹介する特別展「明治小樽徒然-地図と日記でたどる明治」が、2月2日(土)から始まった。
小樽は、江戸時代末、蝦夷地の西海岸にできた小さな漁村「オタルナイ」が始まり。明治の45年間に北日本を代表する経済都市に成長し、鉄道や港が整備されて町並みが一変、北海道の玄関口として発展した。
特別展では、明治から大正にかけて小樽稲穂小の校長を勤めた稲垣益穂氏の「稲垣日誌」と、同館が所蔵する写真100枚を展示。活気あふれていた小樽の日常の日々をつづった日誌とともに、「造成された繁華街 花園」、「鰊 塩谷ほか」、「息づく明治の小樽」 など、16コーナーに当時の写真や地図を分けている。
小樽の繁華街・花園を紹介するコーナーでは、明治後期の花園公園からの眺めや、小樽劇場・花園館などの写真を並べる。花園地区は、起伏の多い丘を削ってつくりだされ、10年ほどの間に急速に商業地区に発展した様子が見て取れる。
また、5m×4mに拡大コピーした明治の市街地図の上に乗って、当時の写真を見ながら小樽の町を散歩するコーナーを設けている。まさに自分の足で歩いて、当時の写真と地図から、繁栄していた明治期の小樽が実感できる。
「ぜひ、拡大した小樽の地図の上に乗って頂き、自分の住んでる町を見てもらいたい。展示している明治の写真は、博物館が所蔵する2,000枚のわずかなので、ぜひ、リファレンスルームのデジタルアーカイブで、ほかの写真も見てもらいたい」(石川直章学芸員)と呼びかけている。
特別展「明治小樽徒然-地図と日記でたどる明治」は、2月2日(土)から3月31日(月)まで。入館料(冬期一般300円、高校生と70歳以上の市内在住者150円)のほか、特別展料金100円が必要。(中学生以下は無料)
2月9日(土)18:30~19:30には、特別展関連講座「ナイトトークin雪あかりの路」も開く。「写真を読む 明治の写真の魅力」 が、同館2階研修室で開かれる。小樽の古写真研究家と博物館友の会会長を招き、明治期の小樽の写真から読み取れる情報についての講演がある。入場無料。
◎特別展 明治小樽徒然-地図と日記でたどる明治