今年3月で40年の歴史に幕を閉じる「小樽短期大学」(入船4・林堯大学長・学校法人共育の森学園)で、2月16日(土)13:00、卒業生や在学生、職員、関係者たち約150人が集まり、閉校記念イベント「さよならOJC」が行われた。
小樽短大は、1967(昭和42)年に女子の英文科単科大学として開校し、これまでに6,438人の卒業生を送り出してきた。しかし、近年、学齢人口の減少や社会産業構造の変化、短期大学の制度の見直しなどから経営不振に陥り、今年3月14日に最後の卒業生を送り出して閉校する。
このため、「青春のひと時を思い出しながら、心ゆくまでお話していただきたい」 と、同大で記念講演や音楽発表などが実施された。
音楽発表会では、短大教員と学生によるミニコンサート「Chewとゆかいな仲間たち」が行われ、スピッツの「空も飛べるはず」などの演奏が披露された。28期生の園部競平さん(22)は、「久々に先生の歌声を聴いたので、懐かしい。相変らず上手い」 と学校生活を思い出していた。
校内では、思い出の卒業アルバムなどの展示会も行われており、4期生の宮崎数子・麻上礼考・豊岡千枝子さん(56)たちは、「影絵クラブに入っていたので、そのときの写真を見ると懐かしく、当時の思い出話をしているんです。久々に会った先生もちゃんと覚えてくれていて嬉しい」 と会話を弾ませていた。
学校法人共育の森学園では、3月14日の学位授与式を終えると、文部科学省に閉校の認可手続きを行うことにしている。閉校認可が下りるのは6ヶ月後の夏頃とされており、「小樽市民につながるような活用策を検討中。地域の経済界につくられた学校なので、地域にとって活かせるものにしたい」(吉野正敏事務局長) と、地域とのつながりを模索している。
同短大は4階(延べ4,500平米)で、6教室(40人)、大講義室(180)、IT室(50台・20台)、体育館などが設備されている。小樽を一望できるスカイビューホール、約7万冊収蔵している3階建ての図書室などもあり、「これだけの施設があるので、このままにしておくことはもったいない。コミュニティセンターやカルチャーセンターなど、教育・文化の観点から活用出来るような場所にしたい」 と話していた。
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