小樽市公設水産地方卸売市場(高島1)の初せり式が、7日(月)05:00から行われた。
初せり式では、山田厚副市長が、「12月15日までの取扱数量は3万5,000トン、金額は24億8,100万円となっており、昨年同期と比べ、130%と増加しているものの、金額は84%と減少している。各船それぞれ安全操業に心がけ、スケトウダラやホッケなどの漁獲高が増加することを期待している」と挨拶。
市場関係者の威勢良い三本手締めが早朝の場内に響き、早速、2008年の初せりが始まった。ニシンやホッケ、タラ、アサバガレイなどが並ぶ中、集まった組合員たちは、それぞれ買値をつけていた。
かつて小樽では、明治から大正にかけて鰊漁が最も盛んに行われていたが、1935(昭和10)年以降、ニシンが激減し、1958(昭和33)・1959(昭和34)年には全く獲れなかった。
しかし、近年、ニシンの水揚げが盛んに行わるようになった。1月10日の解禁を前に、今年の初せりにも揚げられていた。市水産課によると、「この時期にニシンが揚げられたことで、漁獲量が増えたとは言えないが、1997(平成9)年頃からは良く獲れるようになった」と話す。
これは、北海道の日本海ニシン資源増大プロジェクト(平成8~19)の成果だという。同プロジェクトは、1月~2月に、小樽から稚内までの日本海に来るニシンを捕らえて繁殖させ、同沿岸の漁業地区に約200万匹を分け与える取り組み。小樽にも5~8万匹が分けられている。
このため、小樽では、1989(平成元年)年から1996(平成8)年までで年間1~54トンしか獲れなかったが、2004(平成16)年では215トン、2005(平成17年)123トン、2006(平成18年)69トン、2007(平成19)年(11月現在)267トンと増加傾向にある。しかし、関係者は 「最近、ニシンが良く獲れると聞いているが、明治・大正の最盛期と比べるとケタが違いすぎる」 と話している。
2008年の初水揚げとなったニシン漁の今年の漁獲量は、いかに。
◎関連記事