日本国憲法の草案を作成したと言われる鈴木安蔵を主人公とした映画「日本の青空」の大澤豊監督が、12月15日(土)13:00から小樽市民会館(花園5)で開かれた「憲法9条を守る小樽市民集会」(結城洋一郎・呼びかけ人代表)で講演した。
この集会は今年で3回目となり、約800人を超す市民が参加し、映画「日本の青空」を鑑賞し、大澤監督の講演に熱心に耳を傾けた。
映画「日本の青空」は、今年3月に完成した。GHQによって誕生した憲法の草案作りに力を尽くした日本人・憲法学者を描いている。鈴木安蔵は、戦前、学生運動で、治安維持法違反第一号として逮捕された人物で、獄中で欧米の憲法学を学んだ。戦後は、民間の有識者と「憲法研究会」を結成し、1945(昭和20)年12月に、日本国憲法の基礎となった「憲法草案要綱」を発表した。映画は、この過程をドラマ仕立てで明らかにしていく。
大澤監督は講演で、「アフガンに訪れ、少年が大人に紛れて傭兵なっている姿を見た。60年経つと平和ボケとなって戦争のことを忘れたていたが、アフガンに行って戦争は良くない、憎しみを生むだけと思い出した。武力だけでは平和を構築することは出来ない。平和を維持するのは武力ではない。それを福田首相に分かってもらいたい。
今、全国を回って映画の上映を行っているが、感想文に一番多いのが、単に映画が良かったというのではなく、憲法に対する思いが高揚したというもの。憲法はGHQに押し付けられたものだと思っていたという感想も多く、憲法を国民自身が作ったものだと思ったという言葉を読んで、この映画を作って本当に良かったと思った。500ヶ所で上映会を行い、30万人が見ている。やがて、40万、50万の人に見てもらえると思う。
出来るだけ若い人に見てもらいたいと思い、若者二人を映画に登場させ、憲法のことを知らない所から始まり、どんどん調べて分かっていくものにしている。観客とスクリーンの間を縮めたいと思い、ドラマという形をとった。日本の憲法を知る機会になれば、私達の役目は果たせたと思う。」とまとめた。
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