豪華市立病院の建設を認めない方針を明らかにした国のガイドラインにより、新市立病院の建設中断を迫られた市は、11月21日付で基本設計の契約解除することを決め、翌22日に久米設計札幌支社に通知したことが分かった。
起債許可による財政の見通しのないまま新病院建設をがむしゃらに進めていた山田勝麿小樽市長は、11月9日に発注済の基本設計の委託業務を中断し、契約解除することを明らかにしていた。 関連記事
このため、契約解除手続きを進めていた市立病院新築準備室は、11月21日付で正式に契約解除することにし、市長決済を経て、翌22日に久米設計札幌支社の担当者を呼び、解除通知書を手渡した。
基本設計委託業務は、市が契約を一方的に破棄しても、契約違反とならない出来高払いとなっていた。久米設計の担当者は、「市の指示に従ってまとめた基本設計の書類を一式提出し、我々の実際の作業を評価してもらうしかない。業務は、ブロックプランというゾーニング(簡易な平面図)は出来ている」としている。
市では、「これから庁内で打ち合わせを進め、設計会社が何%進めていたかを積算し評価する。お願いしますと言って、やってもらってるので、仕事した分は払わないといけない」という。
財政の見通しのないまま突入した基本設計の契約が解除され、新病院建設が中断したことで、約6,000万円の基本設計費のどれくらいが請求されるかに、関心が集まることになる。
この出来高払い分による支払い額は、税金の無駄遣いとなって、市民の肩に降り掛かることになる。12月18日(火)には、市立病院調査特別委員会が開かれる予定で、市は、「18日までに、基本設計費がいくらになるか提出できるかは分からない」としているが、この基本設計の発注に賛成してきた市議会(共産党は反対)が、この問題でどのような対応をするかが、市民の注目するところとなる。
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