築港は小樽衰退の”象徴”!マイカルに142億、新病院に156億


 マイカル誘致のために建設事業に注ぎ込んだ税金の総額は、なんと、約142億2,000万円だった。
 山田市長は、「築港駅周辺地区開発関連の事業費の総額は、トータルで約142億2,000万円であり、その主な財源は、国庫補助金が約43億3,100万円、市費が約86億8,200万円となっております。また、このうち、約84億6,700万円が市債であり、その元利償還額は合計で103億5,500万円、償還期間は、下水道事業など最も長いもので平成40年度までとなっております。平成16年度以降の元利償還額については、平成16年度は5億5,600万円、17年度は5億9,200万円、18年度は6億2,000万円、19年度は6億3,100万円、20年度は6億3,100万円、21年度は6億2,700万円、22年度は6億800万円、23年度は5億9,500万円、24年度は5億7,300万円となっております」と、北野義紀議員(共産党)の質問に答え、築港地区開発にまつわる建設費や借金額を明らかにした。
 鳴物入りで小樽市が誘致した旧マイカルは、開業わずか2年半で破綻し、小樽ベイシティ開発の今年2月期決算の市税滞納額は17億円に達しているという。
 1999(平成11)年3月にオープンしたマイカル小樽は、2001(平成13)年9月に巨額の負債を抱えて破綻した本社の煽りを受け倒産した。小樽の中心市街地は、マイカルオープンとともに衰退の一途を辿り、丸井今井小樽店の撤退や商店街のシャッター化が進んだ。
 小樽の街の衰退に大きな影響を及ぼした築港地区の巨体は、今は歯抜け状態で、使われぬフロアーがシャッターで覆われている。142億円もかけながら、小樽市衰退の”象徴”となってしまったこの地区に、懲りもせず、今度は、156億円をかけて新市立病院の建設を進めている。後世の小樽の歴史には、この地区の衰亡がそのまま小樽市全体の衰亡につながったとする記述がなされることになるのだろうか。
 142億円プラス156億円の計298億円もの巨費が築港地区に投下されると、壮大な税金の無駄遣いとなって、小樽市民一人一人の肩に、これから何十年も借金として重くのしかかることになる。
 関連記事1 関連記事2 関連記事3 関連記事4 関連記事5 関連記事6