よみがえれ「少女の像」!民間の手でお化粧直し!

syojonozo.jpg 小樽市民会館(花園5)の裏手にひっそりと建つ「少女の像」。小樽市に寄贈されて50年以上が経ち、劣化や汚損が目立つようになったことから、民間による絵葉書の販売収益で「少女の像を修復しよう」という市民活動が始まっている。



 「少女の像」は、小樽出身の彫刻家・斎藤吉郎氏が作成したブロンズの裸婦像。1954(昭和29)年に、天皇陛下ご来樽を記念して、小樽市に寄贈した。syojonozo.jpgその後、傷んだ台座の修復は行われたが、ブロンズの像部分の手入れは行われないまま50年以上も経過した。顔、首、背中など、像全体に緑青が目立ち、手入れのされない裸婦像は、涙を流し悲しんでいる。
 汚れっぱなしの像の維持・メンテナンスも出来ない財政難の市に代わり、民間人が立ち上がって、この悲しい風情の裸婦像を修復しようと、お化粧直しに取組む市民運動が始まった。
syojonozo1.jpg この修復を計画しているのは、4月から小樽市民会館などの指定管理者となっているイオンディライト・大幸総業グループ(寺田龍吾館長)。同会館の敷地内に建つ藤山要吉像が錆びて「涙を流しているみたいだった」と、今年9月に自費で修復したことが切っ掛けで、今度は、「少女の像」を、絵葉書販売で費用を捻出し修復を行うことになった。
 修復した藤山要吉像や市内に建つ著名な像をモチーフに、絵葉書8枚1セットを500円で販売し、修復工事費に充てる。修復工事には100,000円、絵葉書の作成費(1,000組)に100,000円、ポスター作成費(200枚)に25,000円の計225,000円の支出を見込んでいる。この絵葉書の販売開始は、11月中旬以降になる予定。販売場所は、小樽市民会館、小樽市民センター、小樽市公会堂の3施設。
 寺田館長は、「像を建てるのは簡単だが、維持メンテナンスを続けることは難しい。この企画が成功すれば、将来的には、小樽市内各所にある像や碑などを順次修復していくような、市民活動につなげたい」と、市のOKも取り付け、像の修復に意欲を燃やしている。