「裕次郎の木」記念プレート 12/1に誕生!


 「私は車を降り三本のアカシヤの木に行き幼き頃、稲穂小学校の想い出を再びしっかりと一本一本抱きしめて見ました。・・・」(石原裕次郎氏寄稿文、稲穂小90周年1985・昭和60年)
 俳優・故石原裕次郎さんが、幼少期に過ごした稲穂小(富岡1)に訪れた時、校舎や周辺の建物は建て替えられ、当時の面影は全くなかったという。しかし、校舎脇に立ち並ぶアカシアの木々の姿だけは当時と変わらず、裕次郎さんは、稲穂小90周年に手紙「再びアカシヤを抱きしめに・・・」を寄せた。この想いをつづった文が刻まれた記念プレートが、12月1日(土)、このアカシア並木に誕生する。
 記念の「裕次郎の小径」プレートと案内標識は、「小樽・後志ハエヌキ音楽祭」2007実行委員会により設置される。すでに11月3日(土)に、小樽運河散策路に『おれの小樽』のオルゴール付歌詞プレートを設置しており、この関連記念事業として行われる。
 このアカシア並木を含む稲穂小脇の木々たちは、1993(平成5)年夏に、小樽市が計画した、高商通線の拡幅工事によって切り倒されることになっていた。しかし、当時稲穂小校長だった山川隆さん(74)は、裕次郎の寄稿文で「裕次郎の木」の存在を知っていた。
 「あの裕次郎さんが、小樽に訪れて、アカシアの木だけは当時と変わってなかったと抱きしめたほどのものだから、他の同窓生だって同じ想いがあるだろう。それに学校の周りの木を切り倒すことに疑問だった」と、同窓会やPTAと協力し、当時の新谷昌明小樽市長に保存を申し入れた。このため、拡幅工事の計画は変更され、現在でもアカシアの木々が立ち並び、子供たちを見守っている。
 山川さんは、「裕次郎さんが90周年の時に寄せた手紙があったから、今でも、あのアカシアの木々が伐採されないで残っている。せっかく残せたので、裕次郎の木だというプレートをつけたかったので、12月にようやく設置されることになって大変嬉しく思っている」と、当時を思い出していた。
 裕次郎さんの寄稿から22年の歳月を経て、ようやく設置されることになった記念プレートは、62cm×57cmのブロンズ板で、稲穂小90周年(1985・昭和60年)の際の裕次郎さんの寄稿文「再びアカシヤを抱きしめに・・・」の文面が刻まれる。案内標識は、ステンレスの10㎝角パイプ仕上げの高さ230㎝で、「ニセアカシア(ハリエンジュ)」と「石原裕次郎メモリアルアベニュー 裕次郎の小径」の看板が掛けられる。
 12月1日(土)11:00から、稲穂小学校内クラブハウスで、「裕次郎の小径」記念プレート除幕式が行われる。
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 石原裕次郎メモリアルアベニュー
 案内標識