丸井今井撤退から2年!幽霊ビル化で急がれるテナント誘致


marui1.jpg 2005(平成17)年10月の丸井今井撤退から、まもなく2年になる。市内中心街にあるこの大型ショッピングビルに、小樽市は核テナント誘致を進めているが、一向に成果が上がらず、2年も経ち、空きビルの2階以上が幽霊ビル化し始めている。
 丸井今井小樽店は、開業以来115年と一世紀を超える長い間、小樽人から“丸井さん”と呼ばれて親しまれていた。しかし、丸井今井本社の経営破綻から、小樽店は不採算店として、2005(平成17)年10月23日に閉店した。
 この小樽店が核テナントとして入居していた巨大ショッピングビルは、1990(平成2)年に、丸井今井主導で市街地再開発事業として、約130億円をかけて造られた。百貨店やホテルが入り、約4万3,600平米もあり、丸井今井小樽店の閉鎖で、このうち1万4,000平米のテナント用スペースが空いたままになっている。
 同ビルを管理する小樽開発株式会社(西森治美社長)は、守秘義務があるとして、テナント誘致に関しての一切の情報を、ビル地権者などにも漏らさず進めている。小樽市長は、「今年中には、核テナントを誘致したい」と、議会答弁していた。市経済部では、「大型テナント誘致に力を入れている。今年度中には目鼻をつけたい」と話すのみで、具体的な目途はまだたっていない。
marui.jpg 大型テナント誘致では、駐車場やフロア面積などの課題があり、「誘致にネックとなっている」という。建物の多くは小樽開発が所有しているが、他の地権者や丸井今井も権利者となっており、問題が複雑に絡み合っている。
 同ビルの1階と地下1階の2フロアでは、丸井今井小樽店でテナント出店していた地権者らが中心となり、27店舗を集めて「サンモール・ネオ」として暫定営業している。高田嗣久代表は、「なんとか次の核テナントが決まるまでと営業を続けてきたが、今年でオープンから2年が経ち、地下テナントの撤退や閉店も重なり、現在は計23店舗が、四苦八苦しながら営業している」という。
 「お客さんから見てどんどん寂しくなるので、来づらくなる気がする。なんとか、活性化させたいが、いつまで出来るかも分からない。短期のバザーやフリーマーケットなどにも有効利用してもらいたいので、1坪を安く貸して、色々な人に使用してもらうような努力も必要。あと2ヶ月で2年になるが、経費もかかるし、核テナントも決まらず本当に大変」とため息をもらしていた。
 1階・地下1階で暫定営業する「サンモール・ネオ」があるものの、2階以上のフロアは、電気もつかず幽霊ビル化している。中心商店街の活性化ためにも、早急な核テナント誘致が望まれている。
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