第18回伊藤整文学賞に、青来有一氏(48)の小説「爆心」(文藝春秋)と出口裕弘氏(78)の評論「坂口安吾 百歳の異端児」(新潮社)に、5月14日(月)19:00に決まった。
この文学賞は、この一年間で発表された優れた作品に対し授与される。詩集「雪明りの路」や小説「若い詩人の肖像」で知られる小樽出身の文学者・伊藤整の没後20年(1989年)に創設された。伊藤整文学賞の会(新谷昌明・元小樽市長)が運営し、事務局を小樽市教育委員会に置き、主催団体は伊藤整文学賞の会、小樽市、北海道新聞社。
最終選考は、東京・銀座(中央区)の浜作本店で、14日(月)17:30から行われた。選考委員は、黒井千次・津島佑子・松山巌・菅野昭正・川村二郎の5氏で、選考結果は、19:00に東京・小樽で同時に発表された。
第18回の受賞作品は、青来有一氏(48)の小説「爆心」(文藝春秋)と出口裕弘氏(78)の評論「坂口安吾 百歳の異端児」(新潮社)の2作品。
爆心は、「被爆したその日から『生』が始まった男が過去と行く末に思いをはせる『鳥』ほか、長崎の爆心地周辺で生きる人々を描く連作短篇集」。詳しくはこちら
坂口安吾 百歳の異端児は、「生誕100年、正体いまだ不明の愛すべき巨人・坂口安吾の魅力と弱みを、大胆に語り尽くす」。詳しくはこちら
受賞者には、正賞として、斎藤吉郎氏(日展評議委員、小樽市出身)製作のブロンズ像 カモメ呼ぶ少女、副賞として賞金100万円が贈呈される。贈呈式は、6月15日(金)18:30から、小樽グランドホテル(稲穂1)で。