おたる水族館(祝津3)は、4月25日(水)14:00から、人工採苗した5万粒のエゾバフンウニの放流を祝津海岸で行った。
エゾバフンウニの養殖は、1974(昭和49)年の新館開設時から行われている。当時、祝津地区の漁師たちがウニ漁などを行っていた海岸を、トドやオットセイなどの海獣公園施設にすることから、水族館でエゾバフンウニを養殖すると約束し、今年で32年目となる。
エゾバフンウニは、北海道から富山県などで漁獲される。オレンジ色のむき身で、白いキタムラサキウニよりも高価。北海道では「がぜ」か「がんぜ」と呼ばれているという。産卵期の夏から秋にかけては禁漁期。
エゾバフンウニの放流は、14:00から、祝津地区の漁師20人と水族館職員5名で行われた。養殖していた網のカゴをトラックに乗せて祝津海岸まで運び、船1隻で沿岸5ヶ所に放流していった。この地区では、1粒15mmで放流するという決まりがあり、小さなエゾバフンウニたちは、4~5年で漁獲出来るまで成長するという。放流していた漁業者たちも大きな期待を寄せていた。
道内の水族館では、ウニの養殖を行うことは珍しく、「他館では見られない当館の特徴」としており、今後も継続していくとしている。(写真提供:おたる水族館)