北海道を覆う高気圧の影響で、秋晴れとなった3連休中日、11月4日(土)の小樽市内。SLニセコ号が、黒煙をモクモクと吹き上げ、甲高い汽笛を鳴らし、小樽―蘭越間の後志沿線の晩秋を駆け抜けた。
11月の3連休で今シーズンの最終運行となるSLニセコ号。9月23日から11月5日までの土・日・祝日の16日間、満員の乗客を乗せて紅葉の函館本線・小樽―蘭越間を1日1往復していた。
SLニセコ号は、1941(昭和16)年生れの蒸気機関車「C11-207」。季節限定列車で、ニセコ地区に聳え立つ羊蹄山と秋の紅葉シーズンに走ることから、紅葉をイメージしたヘッドマークをつけて走る。カニ目の愛称で親しまれるヘッドライトも特徴的。
最終運行となった3連休には、鉄道マニアたちが沿線にある各写真撮影スポットに集まっていた。オタモイにある撮影スポットには、鉄道マニアたちがカメラを構え、10:01小樽駅発のSLニセコ号を待っていた。すでに、紅葉シーズンの終わりを告げている晩秋の沿線で、「これで最後になる。ばっちり撮らないとね」、「先々週は葉がまだ落ちていなかったので良かった」などと撮影談義をしながら、ベストショットを狙っていた。
小樽駅を出発したSLニセコ号は、汽笛を鳴らし、黒煙を高く吹き上げ走り進み、11月5日(日)の運行で秋の特別運行を終える。白い雪が降り注ぐ12月には、クリスマス号としての運行が行われる予定。