雪の降る11月30日(木)午後、小樽市潮見台2丁目の「和光荘」付近の民家から出火し、火元の民家1棟と隣接の民家2棟を延焼した。
出火元は、潮見台2-6-15の民家(舩木宅)で、付近には昭和天皇も宿泊したことのある小樽を代表する豪邸のひとつ、北の誉酒造の「和光荘」がある。
12:45に近所から小樽市消防本部に119番通報が入り、同本部は、ただちに大型水槽消防車両2台などを出動させた。
木造建物のため、火の回りが早く、消防車両が到着したときには、出火元の民家は、すでに火に包まれており隣家にも延焼が及ぶほどの勢いだったが、懸命の消火作業が続けられた。
避難した世帯主の舩木泰宏さん(37)は、家の中に母親が取り残されていると、安否の確認に懸命になっていたが、直後に行方不明とされた母親が、両手に買物袋を下げてひょっこり帰ってきたのを見て、家族は涙で無事を喜び合っていた。
火災は14:14に鎮火した。被害は、出火元の民家(舩木宅)木造2階建132平米が全焼し、隣接する木造2階建159平米の民家と109平米の空き家に延焼した。出火原因は現在不明。舩木泰宏さんは、避難の際に煙を吸ってしまったため、病院に搬送された。
近所の人たちは、「あっという間に火が回ってしまった」、「子供たちは学校だったからまずは良かった」と、ケガ人がいないことに安堵していた。
和光荘のオーナーである北の誉酒造の野口禮二社長も心配顔で駆けつけ、「この辺は高台で消火栓が少ないから大変だよ」と、周辺の警戒に走り回っていた。