「お役所任せにせず、市民の知恵と創意をあつめ、住みよく、人口が増え、市民に笑顔が広がる小樽をめざしましょう」と呼びかける「住みよい小樽・ネットワーク」(東完治会長)は、25日(土)13:00から、日専連小樽4階ホール(稲穂2)で、市民講演会と設立総会を開いた。
約90名の市民が集まった会場で、小樽商大の片桐由喜教授、R&Aコンサルタントオフィス・鈴木良徳代表、高村内科医院・高村一郎院長の3氏の講演が行われた。講演では、小樽の抱える問題点、街づくりへの市民参加、小樽市財政の検証、市民の健康を守れる病院の再建などに焦点が当てられた。
講演後の意見交換では、参加者の中から「小樽でもようやく街づくりについて、市民の意見が出てくるようになった。マイカルの時も、このように市民が立ち上がれば少しは違ったかもしれない」と、ネットワークの立ち上がりに期待を寄せた。
市職員と名乗った人は、「決して市の職員全員が、新病院の方針に賛成しているわけではない。今の新病院の方針は全然市民の方を見ていない。市職員の中にも、何人もの反対者がいる。市長の側近やごく一部の職員だけで話が進められてしまう。人事でも市長の息のかかった人だけが出世してしまうことも問題だ」と述べ、会場から大きな拍手が巻き起こっていた。
設立総会では、今後の活動の取り決めなどが行われた。この場で、参加者に入会を呼びかけ、約60名が入会した。東会長は、「会は今発足したばかりで、まだ会員も少ないが、これから地域を回って講演会を開き、多くの人の賛同を得ていきたい」(東会長)と、会の活動を強め、市民に参加を呼びかけていくことにしている。同時に“現在地での小樽病院再建を求める”署名集めを続け、12月の小樽市議会第4回定例会の傍聴にも積極的な参加を呼びかけた。
新谷市政の3期12年間と山田市政の2期8年間。先に明らかになった山田市長の事実上の3期目出馬表明で、さらに4年間の延長を認めるかが、小樽市民に問われている。約1,300億円に上る巨額借金、2年連続の赤字予算、44億円の病院会計の赤字隠しなどで、行き詰まった小樽市政の今後の4年間の舵取りの選択が厳しく問われることになる。
次期市長選を視野に入れた無党派市民による市民ネットワークづくりが、今後どこまで広がり、高齢の現職市長に対抗出来る、若さのある新鮮な次期市長候補擁立が果たせるかに注目が集まることになる。
来年4月実施の統一地方選挙の次期市長選挙や市議会議員選挙へ向けての推移から、ますます目が離せない状況になった。