「アイヌ文化フェスティバル2006」が、11月22日(水)・23日(木)の2日間、小樽市内で開催されている。市民センターマリンホール(色内2)でステージイベント、運河プラザ3番庫(色内1)でアイヌ工芸品の展示が行われている。
同フェスティバルは、財団法人アイヌ文化振興・研究推進機構の主催。アイヌ民族やアイヌ文化への国民的な理解を促進するため、1996(平成10)年から全国各地で開催されている。今回初めて小樽での開催となった。
22日(水)1日だけのステージイベントには、市内8小学校生徒350人と一般市民など50人の約400人が集まった。帯広百年記念館の内田祐一学芸員の講演「アイヌのひとたちと自然」や平成17年度アイヌ語弁論大会口承文芸部門最優秀賞受賞者の富菜桃子さんの口承文芸、白糠アイヌ文化保存会の舞踊公演が行われた。
白糠アイヌ文化保存会は、白糠地方に伝わるアイヌ民族舞踊などのアイヌ文化の保存・伝承を目的に1984(昭和59)年に設立された。全国各地での公演を通じ、アイヌ文化の普及・啓発に努めている団体。
同会の公演では、踊りのリズムに合わせて、会場から子供たちや市民も一緒に手拍子を送っていた。ムックリと呼ばれる楽器で触れ合う場を設け、同会の小学生と市内の小学生が、アイヌ文化を通じて短い時間を共有しながら有意義に過ごしていた。
最上小の土橋伸太郎くん(10)は、「初めてアイヌの踊りを見たけれど、すごく面白かった。ムックリに挑戦したけど難しい」、上田尚輝くん(11)は、「植物の話も面白かったし、ムックリの音がちゃんと出てすごく嬉しい。家に帰ってお母さんに見せたい」と、アイヌ文化に興じていた。
運河プラザ3番庫(色内1)の展示は、22日(水)・23日(木)の両日9:00~17:00に開催されている。アイヌ独特の刺繍の着物や木彫品、工芸品などが展示され、刺繍や木彫りの実演も行われている。