一般市民が、1日だけ商大教授会のメンバーになって、小樽商科大学(緑3・秋山義昭学長)と意見交換する“一日教授会”が、10月27日(金)18:30~20:30、小樽グランドホテルで開かれた。
4年前から始めた“一日教授会”。今年のテーマは、昨年と同じ、「街の振興と活性化」おたるの元気を取り戻せ!。昨年、市民から出た意見や要望を参考に、同大が取り組んできたことや検討していることを中心に説明。街の元気を取り戻す具体的な方策について意見交換する。
一日教授会には、参加者約150名が集まった。秋山学長は、「小樽に学生が住みたくなるような街づくりを考え、小樽の街の活性化に貢献したいと思っているので、本学の取り組みをぜひ知ってもらいたい」と挨拶。
商大からの活動状況報告では、海老名誠ビジネス創造センター長が、小樽ガラスの世界ブランド化プロジェクトへのこれまでの取り組みと、今後の活動内容や小樽観光大学校についてを紹介した。
小樽ガラスの世界ブランド化プロジェクトは、全国の支援事業の中で実績が認められ、2005年度に続き2006年度も予算がつき、小樽商大では台湾や香港への販路開拓・進出に協力し、産学を結び付けている。
学生の目から見た小樽では、9月に学生だけで運営するカフェをオープンした、「カフェプロジェクト」の奥桃子さんと渡部謙太郎さんが、オープンした目的や開店前後の違いなどを紹介。「来てくれる年齢層や、天候の良し悪しもあるから、オープンしてみて卓上の計算では全然分からないことが多かった。今後は、まず継続することで、多くの学生に外に出てもらうようにしたい」と話した。
中国留学生学友会の活動を紹介した、徐・双さんは、「小樽の観光客が減少する中で、外国人観光客が増えているが、“言葉が通じない”で困った外国人観光客はほぼ100%。このため、留学生が出来ることを模索し、通訳・翻訳などを通じ、より便利で安心な観光環境を作り、外国人観光客を増やすことを目的にしたプロジェクトを立ち上げた」という。すでに、市内寿司店やホテルなどで活動しており、「お世話になっている小樽が元気になるため、力になりたい」と語った。
都市計画ゼミの成田祐樹さんは、ブログから見た小樽をテーマに、小樽の街がするべき事や商大がするべき事を調査・分析し、街と大学の協力体系の確立が必要と話した。
この後、小樽商大が、定期的な小樽サテライトの設置を検討していることについての意見交換会が行われた。会場では、今後の参考のため、一日教授会に関するアンケートも実施された。
商大では、一日教授会などのイベントで、小樽の街とのつながりをさらに強め、公開講座、ビジネス相談、留学生との交流、大学祭、施設の開放などで、商大のトビラを開くオープンキャンパス化を一層進めることにしている。
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