新博物館開設準備室は、10月23日(月)13:00に開会した小樽市議会総務常任委員会(大竹秀文委員長)で、同館の展示・内装工事、実施設計図を発表した。
2007年7月にオープンを目指している新博物館(仮称)は、市博物館(色内2)、市青少年科学技術館(緑1)の2施設を、旧小樽交通記念館(手宮1)内に約1億2,600万円をかけて統合する。
リニューアルする同館の1階正面玄関は、SL「しづか号」を臨める駅の改札口をイメージしたエントランスホールとする。エントランスホール横のレファレンスルームでは、資料検索などのためのパソコン5台を設置し、学芸員と受け答えが出来るようにする。
正面玄関奥の第1展示室には、旧交通記念館で展示していた鉄道の資料などを残し、多目的映像シアターとビジュアルコーナーを新たに設置することにしている。多目的映像シアターには直径7mのドームを設け、プラネタリウムや一般映像を上映する。ビジュアルコーナーでは、「蒸気と鉄道の科学」などテーマとした映像を公開。
2階は、第2展示室だったスペースに、企画展示室と科学展示室を設ける。企画展示室では、間仕切りする展示ケースを固定せず、企画展の規模によって対応出来る部屋にする。これにより、これまで小樽で開催出来なかった、大きな企画展示が可能になるという。科学展示室には、青少年科学技術館で展示していたものや一部リニューアルしたものを展示し、鉄道の科学体験や工作実験コーナーも設置され、体験型展示室となる。
この改修工事は、11月末に入札を予定しており、2006年度内には工事を完成させることにしている。
現在、同館では、施設のすぐ裏に自動車展示館を新築する工事を進めている。これまで、旧交通記念館2階やイベント広場に展示・収蔵していた自動車14台を集約する施設を、約2,780万円をかけて新築するという。
市の財政難の中で、博物館と青少年科学技術館、旧小樽交通記念館の3施設を無理矢理統合することで、新博物館の性格も曖昧さを増しており、今後は、新博物館の名称や入場料などにも注目が集まることになる。