耐震偽造が明らかとなった賃貸マンション「小樽ベイサイドシティ7・8」(築港)の改修工事で、提出された是正計画で耐震性能を満たしているとして、9月19日(火)に、小樽市は改修工事着工の許可通知を出した。
同マンションは、「鹿島建設株式会社札幌支店」が設計・施工を行ったが、下請けの設計事務所が、耐震偽装の浅沼二級建築士に構造計算を外注したことが判明し、4月18日に耐震強度不足が確認されたていた。
このため、199戸の入居者が他のマンションやアパートに引越しし、6月1日に同社札幌支店から小樽市へ建築基準法に基づく、同マンションの是正計画書が提出された。
小樽市は、6月2日、財団法人日本建築防災協会の違反是正計画支援委員会に助言を求めたところ、「当該計画に基づき是正を行った建築物の耐震性能は、建築基準法で要求している耐震性能を満たしている」との判定がなされた。市は、この判定をもとに是正計画の最終審査を行い、9月19日に改修工事を行うように通知した。
是正計画では、原設計で開口寸法を過小入力され、耐震壁として評価出来ない壁について、開口の一部閉鎖及び開口位置の変更を行い、さらに壁厚を増したり、壁の増設や、耐震壁に付随する梁、柱等の補強を行う。この是正計画により保有水平耐力指数(Qu/Qun)が1.0以上に向上した。
同社では、改修工事の完了は2007(平成19)年1月末の見込みとしており、改修工事完了後、小樽市は完了検査を実施する予定。なお、改修工事中に数回の中間検査も行うことにしている。