今夏8月最後の週末となった25(金)・26(土)・27(日)の3日間は、湿度の低いカラッとした気持ち良い快晴の青空が広がり、本州の夏休みの最後とも重なり、市内の観光名所は大勢の観光客で賑わった。
市内観光とは異なるもうひとつの小樽を海から見られる、港内を遊覧する屋形船と祝津・オタモイ航路の観光船も、行く夏を惜しむ観光客で人の波が出来た。
なかでもニセコ積丹・小樽海岸国定公園の小樽の海と断崖が織り成す海岸美を眺める、祝津・オタモイ航路の遊覧船は人気を呼び多くの観光客が船上をうずめた。
小樽港第3ふ頭の小樽海上観光船のりばから、祝津港を経てオタモイに向かう航路は、絶好の快晴と静かな海に恵まれ、快適な船旅が堪能出来た。
小樽港を出航すると、遊覧船の周りをカモメが伴走し餌のパンをねだる。船から差し出した客の手から直接餌をとるカモメもいて、客の歓声が沸く。
祝津港を出ると、赤屋根の鰊御殿や日和山灯台を左舷に眺め、トド岩を過ぎると水族館が見える。これからは断崖絶壁の奇岩が連なる赤岩・オタモイ海岸の絶景が広がる。ロッククライミングの名所として登山者に知られる、赤岩の奇岩がそそり立つ。オタモイ海岸には、かっての遊園地竜宮閣の跡とオタモイ地蔵尊が眺められる。
前方に広がる積丹半島を一望しながらマド岩に着く。海の色もいよいよ青さを増し、積丹ブルーの海面となる。巨岩に開いたマド岩の向こうににも、またひとつの景色が眺められる。船はここで転回し、出発地に戻る。
東京や大阪の客たちは、小樽の持つもうひとつの自然美を堪能し、「本当にすごい景色だ。来て本当に良かった」と大満足だった。遊覧船の川口智子船長は「昨年は万博の影響があったが、今年はお客さんの入りも良い。この週末は天気も良く海も静かで、大勢のお客さんに乗ってもらいありがたい」と喜んでいた。