新盆の故人偲び、小樽高島漁港の海面に、静かに流れる追悼の言葉。お盆入りの8月13日(日)20:00から行われた「第19回高島漁港納涼大花火大会」(同実行委主催)では、約6,000発の花火が夜空に大輪の花を咲かせ、新盆を迎えた故人を供養した。
盆入りの8月13日(日)、真夏日が続く港小樽の高島漁港の花火大会では、ゆったりとした静かな時の空間が広がった。花火大会につきものの騒々しさと無縁の時の広がりは、高島町ゆかりの故人を静かに偲ぶ言葉が、マイクを伝わって漁港の夜の闇に流れるからで、港町に独特の風情を醸し出している。
シュルシュルと闇をつんざく音と共に、岸壁をうずめた見物客と海面を照らす大輪の花。弁天島から次々と打ち上げられる花火に、大勢の見物客たちの歓声と拍手が送られる。約200mのナイヤガラに弁天富士を浮かび上がらせる仕掛け花火。海中に投げ込まれる水中花火。
眼前の海と夜空に、次々と咲く大輪の花火。打ち上げられた6,000発は、故人を偲んでの“花火供養”で、人情の厚い漁師町高島を物語っていた。
お盆が過ぎると急に秋めく北の街小樽の花火大会は、9月2日(土)の祝津漁港の花火大会を残すだけとなった。漁港の花火大会の終了とともに、秋へと一足飛びに向かう。