JR小樽駅を見下ろす富岡2丁目の高台にある日本銀行の所有地8,591.2平米が、売り出されることになり、付近住民は高層マンション化や景観上の問題から日銀札幌支店に話し合いを求めている。
北のウォール街を支えた日本銀行旧小樽支店(色内1)は、2002年9月に109年の営業の歴史に幕を閉じた。同行は、関東以北で最初の日銀支店として設置され、かつての小樽経済のシンボル的存在だった。閉鎖とともに同支店は「金融資料館」として、日銀の北のPR博物館となった。
市内富岡2丁目の高台の高級住宅街には、日銀旧小樽支店の支店長宅や官舎、テニスコートが建ち並んでいた。同支店の小樽撤退に伴い同敷地の行方に注目が集まっていた。
日本銀行ホームページ(HP)は、6月16日(金)付で、小樽市富岡2丁目83番・同所82番1(地番)の3,983.97平米(公簿面積)の木造1戸(車庫付)・プレハブ1戸と、2丁目86番・同87番の4,607.23平米のRC造4棟(物置・ポンプ室付)の計4筆の土地建物を一括売却することを掲載した。
総計8,591.2平米(約2,600坪)に及ぶ高級住宅地の売り出しだけに、付近住民からは、高層マンション化や景観上の問題から、今後の利用方法に危惧の声が上がっている。6月12日(月)、日銀札幌支店の文書課長が、周辺住民に売出予告挨拶を行った。このため、付近住民は、入札時の条件などで住民と話し合いをすべきだと、同支店に話し合い(懇談会)を申し込んでいる。
付近住民は、「日本銀行旧小樽支店支店長宅跡地、舎宅跡地が売り出されます!!」とのチラシを用意し、住民に配布することにしている。
日銀旧小樽支店長宅と官舎の総計8,591.2平米(約2,600坪)の敷地の売却の今後の行方に市民の関心も集まることになりそうだ。