小樽の観光名所・小樽運河をきれいにしようと、6月5日(月)と6日(火)の両日、東京のベンチャー企業・(株)環境保全(松本光司代表取締役)の水質改善実験が、竜宮橋周辺100mで行われた。市民ボランティアや小樽海上技術学校の生徒など連日約50名が参加し、自然にやさしい環境改善剤「クリアウオーター」を水面に撒布していった。
この水質改善実験は、同社が小樽運河の環境悪化の現状を聞き計画した。現在、市では、浚渫による堆積ヘドロの撤去などの改善工事中だが、運河の悪臭をさらに改善する新手段として、今回は環境改善剤「クリアウオーター」を使用した。環境改善剤「クリアウオーター」は、海水が素材となって製造された良質のミネラル剤。
同社が実施した改善実験は、この環境改善剤を小樽運河の竜宮橋周辺100m×20mに試験的に撒布した。「小樽運河の底質へドロで生息している天然バクテリアのバランスを、同剤を撒布し自然の力だけで、水質・底質(ヘドロ)を改善する方法」という。
5日(月)と6日(火)の両日は、同社の社員が6人と少ないため、市民ボランティアや小樽海上技術学校の生徒、小樽観光ガイドクラブなど約50名の参加によって、約2トンの環境改善剤が小樽運河に撒かれた。これにより、悪化したヘドロが改善されて悪臭は無くなり、底質は自然の「ろ過床状態」となり、上部の水質も改善されることが期待されている。
同社の関谷隆三郎会長は、「この環境改善剤は、運河に生息している動植物には全く影響がないばかりか、天然ミネラルの供給が可能な方法なんです。運河の魚も元気になって、それを食べる小樽の人も元気になる栄養剤だよ。多くのボランティアの人たちが参加してくれたおかげで、実験出来て感謝している」と運河を見つめていた。
観光ガイドクラブの岩田洋子(56)さんは、「生まれ育った小樽ですもの、きれいになってもらいたいわ。効果があればもっともっと広い範囲でやってもらいたい」と、懸命に手で環境改善剤を撒いていた。
同社では、撒布後の水質検査などを1ヶ月後に行うことにしている。