第17回伊藤整文学賞の贈呈式と祝賀会が、6月16日(金)18:30から、小樽グランドホテル(稲穂1)で行われた。受賞した小説「退廃姉妹」の島田雅彦氏(45)と評論「武田泰淳伝」の川西政明氏(64)には、正賞として斎藤吉郎作「カモメを呼ぶ少女」のブロンズ像と副賞の100万円が贈呈された。
主催者の伊藤整文学賞の会・新谷昌明会長は 「第17回の受賞者の二人に心からお祝い申し上げます。小樽の風土の中で育った近代文学者伊藤整氏の偉業を讃える趣旨の伊藤整文学賞へ、皆様方の更なるご協力をお願い申し上げます」 と挨拶。
受賞者の島田氏は 「受賞はサプライズのため、事前の情報はまったくなく、寝耳に水だったものですから。いずれにしろ、とてもハッピーな気持ちです」。川西氏は 「武田泰淳伝で、生前から長く付き合った武田さんのことを色々調べました。かつて、今回と別の泰淳論を書くため、小樽の友人宅にこもりひと夏を過ごしたこともあり、小樽は懐かしい土地。伊藤整さんとは何度かお会いし話したことがあり、そういう意味でも非常にうれしい」 と2氏がハッピーでうれしいと述べた。
このあと、祝賀会に移り、受賞者を囲んでの文学談義に花を咲かせていた。
◎関連記事