小樽ゆかりの石川啄木の「第94回小樽啄木忌の集い」が、5月13日(土)14:00から開かれ、小樽市立文学館で講演、小樽駅前啄木歌碑前で朗詠で啄木を偲んだ。
小樽は、啄木が「小樽日報」の記者として、活躍したことで知られている。たったの100日という短い間だったが、小樽の街にちなんだ歌を詠み、3つの歌碑が小樽公園・水天宮・JR小樽駅前に建てられている。
13日(土)の啄木を偲ぶ集いは、小樽啄木会(水口忠会長)の主催。約80名が参加し、今年は札幌からの参加者が多かったという。
文学館で行われた講演では、おたる新報編集長の新谷保人氏が、演題「小樽のかたみ」のおもしろさとして 「啄木が小樽日報で書いた記事をまとめた『小樽のかたみ』から、啄木が小樽日報でどんな記事を書いたのか」を語った。最上町の吉家のり(66)さんは 「大変ユニークな話で、啄木の活躍や具体的な中身をしることができて、もっと関心が沸きました」と話していた。
昨年10月に小樽駅前に誕生した第3の啄木歌碑前では、山田猿岳師範(日本詩吟学院岳風会)が詩吟を朗詠した。「子を負ひて 雪の吹き入る停車場に われ見送りし妻の眉かな」の詩とともに、参加者は啄木を偲んだ。
水口会長は 「天候に恵まれてよかった。今回は、札幌からの参加者が半分くらいで、定着してきたのかなと思っています。来年は新聞100周年なので、少し変わった形で 『小樽啄木忌の集い』を行いたいと考え ています」と啄木碑を見つめていた。