65歳以上の高齢者が支払う小樽市の介護保険料基準額(月額)が、来年度から9.14%上昇し、今までの基準額4,487円から、410円も値上がりし4,897円となった。これは道内10万都市での最高額になり、市内高齢者から悲鳴が聞こえている。
市の介護保険料は、介護サービスのコストに合わせ小樽市が決める。3年に1度見直すことになっており、利用者が増えると高くなる。高齢化都市となっている現在の小樽市の状況を反映している。
開会中の小樽市議会第1回定例会では、3月6日(月)に行われた会派代表質問で、民主市民連合・武井義恵議員が、「介護保険料が来年度から改定されるが、何%値上がるのか。値上がりの理由は」と質問。山田勝麿小樽市長は、「4,487円から4,897円に改定し、9.14%上昇する。市の高齢者人口の増加と介護サービスを利用する市民が増加しているため」という。具体的には、老人保健施設の増加やグループホームの増加などが理由に上げられた。
中村浩・介護保険課長は、「10万都市の中で一番高い。これは高齢化率の問題だ。高齢者が増え、施設サービスを使う量が増えていることによる」
勝納に住む75歳の高齢者は、「400円値上がるたって違いますよ。 大きいです。自分で一生懸命貯めたお金なのに。息子には頼れないし、頼りたくない」と話しており、増える負担にやりきれない様子だ。
保険料は、本定例会で審議され、可決の場合は6月に市民に通知するとしている。さらに、全国で最も高い保険料5,942円の鶴居村は、約2割引き下げて4,760円とする方針だという。
このため、小樽市の介護保険料は、全国でも最高額にランクされることが必至の情勢となっており、大雪で除排雪に苦しめられる高齢者からは、さらに小樽市に対する嘆きが増すことになろう。