小樽市役所は、12月30日(金)に「仕事納め」を迎えたが、年末に発覚した納税課職員の市税の横領・着服事件で、何とも締らない「なさけない」仕事納めとなった。
山田勝麿小樽市長は、30日(金)16:00から、幹部職員ら約200名を市議会議場に集め、「仕事納めの式」を行なった。しかし、納税課職員の市税の横領・着服事件を受け、「早いもので、今年の仕事も本日で終わりとなります。この1年間、皆さんには、財政再建・行政改革など、小樽市を取り巻く厳しい財政環境のもとにあって、多様な市民ニーズに的確にそして迅速に対応するため、知恵を絞り、汗をかき、しっかりと職務に専念し、努力して頂きましたことに、心からお礼を申し上げたいと思います。
しかし、市民の信頼を一身に受け、それぞれの役割を十分に自覚しなければならない市職員として、あってはならない事件が起きたことは大変残念でなりません。これまで市民との協働を合言葉に、市民との絆を築いてきたことが、ひとりの職員の不祥事によって無駄になってしまったことが悔やまれてなりません」と、何とも締らない仕事納めの挨拶となった。
挨拶を聞く幹部職員たちも、同僚が起こしたやりきれない不祥事に、一様に沈痛な表情だった。
なお、山田市長は、市のHP(ホームページ)に12月30日(金)付で、「皆さまにおわび申し上げます」との緊急メッセージをアップし、「現在、市が直面しているかつてない財政危機に、市民の皆さまとともに一緒に立ち向かっている中で、あろうことか先頭に立つべき市職員が市民の皆さまからお預かりした市税を着服するという、全くもって許しがたい事件を起こしてしまいましたことに、やり場のない怒りとともに、市政の責任者として市民の皆さまに対する申し訳なさ、なさけなさで、身の置き所がないというのが正直な気持ちです」と謝罪文を掲載した。
2005年の終りも市役所は、激震に襲われたが、果たして2006年の市役所は、どこへ行こうとするのか。14万市民の生活がかかっているだけに、その行方に目が離せない状況が続くことになる。