議員定数削減を巡って揺れていた小樽市議会12月定例会は、5日(月)に開会し、26日(月)に最終日を迎えたが、本会議でも議員削減を決められず“空中分解”のまま、22日間の幕を閉じた。
未曾有の小樽市の財政危機に対し、市議会自らが議員定数削減を課題としていた12月市議会では、4減か2減かの議員提案を巡り、「議員定数に関する特別委員会」を設置したが、同委員会は、各会派の三すくみ状態で結論を出せず“空中分解”していた。
このため、26日(月)13:00から開かれた本会議での議員定数削減問題の帰趨が注目されていた。この結果、自民党提案の2減案の議案を起立採決し、議長を除く自民議員12人が起立したが、賛成少数で否決された。このあと、平成会・公明党の4減案と市民から出された4減の陳情を一括し、投票による採決を行い、賛成14、反対16で否決された。
4減案に対しては、提案者の平成会(5)・公明党(5)と民主・市民(4)の14議員が賛成。これに対し、議長を除く自民党の12議員と共産党の長期欠席1議員を除く4議員と合わせて16名が反対に回り、4減案を葬り去った。
これは、報酬削減と定数削減に対し、当初、自民と共産が反対し、自共共闘路線をとる格好となっていたが、本会議でも、結果的にこの自共共闘が成立し、議員定数削減を“空中分解”させることとなった。4減も2減も強く反対し、32の現状維持を主張していた共産党の思惑通りの結果となった。共産党にとっては“してやったり”で、自民党議員が、これに加担した状況が生まれたことになり、今後の論議の材料となることは必至の状況だ。
これまでの与党だった自民・公明路線が、4減か2減かを巡り分裂し、自民・共産路線が4減案を葬り去り、今議会では、夜間議会に突入するなどで鳴物入りの審議だったにも関わらず、結局、議員定数削減は、市議会自らでは何も決められないまま幕を閉じた。
◎議員定数削減に対する全市議会議員の動向一覧 |
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◇4減を主張する議員(14名) 平成会 公明党 民主党・市民連合 |
◇2減を主張する議員(13名) 自由民主党
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◇現状維持を主張する議員(5名) 日本共産党
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