来春閉校小樽市立堺小!最後の地域公開日! 

 来年3月に98年という長い歴史に幕を閉じる小樽市立堺小学校(東雲町9)。11月15日(火)には、最後となる「地域公開日」を開催し、各学年の授業を公開した。
 堺小は1902(明治35)年、小樽区堺尋常小学校として開校。戦前に中学校となった時期があり、開校から103年が経つが、堺小学校としては98年になる。小樽が栄えていた時代には、周辺に屋敷が連なり、児童数も1,209人に上った市内での有名校だった。
 現在では児童数も減り、全校生徒54人と少なくなった。本年度には、開校以来初めての、4・5年生の複式学級が作られた。
 15日の各学級の授業公開で、1年生は「算数」の授業で、「アメが9個あります。そのうち4個食べました。残りは何個になるでしょう」という問題に、子供たちは元気良く答えていた。
 2年生は「図工」で、たくさんの色を使って、「自分がなりたい動物」を紙版画で表現。3年生は「国語」の授業で、緊張した様子で前に立ち、詩の暗唱。4・5年生の国語では「大造じいさんとがん」の音読。6年生はパソコンを使って、チャットのルールやマナーなど、「情報モラル」についての授業を公開した。
 森眞由美校長は「昨年から地域公開への取り組みを始めました。たまたま、来年度の閉校と重なったため、より多くの方々に、子供たちの様子を見て頂けるよう、広く周知しました」と子供たちの授業を見守っていた。
 授業公開後は、5・6年生の研究授業の発表会を体育館で行った。地球環境から身近な問題を、パソコンで調べて勉強したことを、保護者や卒業生を前に大きな声で発表した。
 「本当に懐かしいです。現在は朝里に住んでいて、卒業してから初めて学校に来ました。でも学校が新しくなっていて、ちょっと寂しいのもあります」と、昭和15年の卒業生・田宮恭子さん(78)は、写真を見ながら当時の様子を思い出していた。
 最後は、全校生徒で「輝く日かげ 白い雲」の現在の校歌と、「紫匂う朝日影」の旧校歌を、卒業生と一緒に元気いっぱいに歌った。子供たちは旧校舎クイズなどを用意し、たくさんの卒業生と楽しい時間を満喫した。
 堺小では、同校資料室で開校当時からの写真を、15日(火)から閉校となる来年3月31日まで展示している。