小樽市民の水がめ・奥沢水源地(奥沢ダム)は、冬の白い眠りの前に、晩秋最後の彩りを湖面に映している。
紅葉真っ盛りのダム湖周辺は静寂が覆い、今年最後の色彩が辺り一面を埋め尽くしている。
普段は、水質保全のため入口の橋で固く閉ざされ、市民は入ることは出来ない。ただ、6月の水道週間の1週間だけ市民に一般公開される。この時季は新緑のシーズンだが、紅葉のシーズンもすばらしいものがある。
しかし、秋色に覆われた水源地の風景は、市民には馴染みがない。このため、小樽ジャーナルでは、市水道局の案内で、10月31日午後に晩秋のダム湖の撮影を行った。
ダム入口の奥沢水管橋からは、石垣と土で作られた珍しい土堤のダムが見える。勝納川にかかる水管橋からは、階段式溢流路からゴウゴウと流れ落ちる水流が見事な光景を見せる。石垣と土で作られた土堤のダムを登ると、森閑と静まり返ったダム湖が姿を現す。
ダム湖面に映る、大正3年に作られた2つのアーチ橋を繋いだ「夫婦(めおと)橋」が、その赤い姿をくっきりと見せ、橋の先端にある白い取水塔とのコントラストが美しい。
冬が到来すると雪で覆われ、除雪もしないため関係者も近づけない。白い雪が来る前の晩秋のひとときの静寂を動画でお楽しみ下さい。