市内若竹町の高台にある潮見ヶ岡神社(若竹1)の境内から、11月19日(土)の午後、笛や太鼓の軽快な音色が流れ出した。
これは、後志管内の5つの松前神楽の保存会が集まって年1回実施される交流会。「平成17年度松前小樽ブロック交流会」には、「小樽松前神楽保存会・後志松前神楽会・寿都神楽保存会・神恵内松前神楽保存会・鬼鹿松前神楽保存会」の5保存会が参加した。
松前神楽は、今から約330年前に発祥し、長年保護伝承されており、道指定無形文化財ともなっている伝統芸能。
潮見ヶ岡神社本殿で行われた交流会では、伝統芸能の保存に力を尽くしている後志5地区の保存会によって、軽妙なお面をつけた踊り手が、すばやい動きの中で舞台いっぱいに、日頃の練習成果を披露した。
榊舞、翁舞、荒馬舞、鈴上舞、福田舞など各種の舞を次々に披露。独特の面で踊り、弓を放ったりし、子供から大人までの踊り手は、見物客の笑いを次々に誘っていた。
潮見ヶ岡神社・本間清治宮司は、福禄寿の備わった最もめでたい舞「翁舞」を披露し、「無形文化財は、形では残らない。私たちが年をとる前に次の世代に伝えていこうと思い、少しでもこういった場を用意して広げているんです」と、伝統芸能の保存の世代交代に期待していた。