11月29日(火)の小樽市内は、発達した低気圧の影響で大荒れの天候となった。札幌管区気象台は、「暴風・波浪警報」や「大雨・雷注意報」を出し、警戒・注意を呼び掛け、市内は、終日、暴風雨が吹き荒れた。
札幌管区気象台は、11月28日16:49に「低気圧に関する石狩・空知・後志地方気象情報 第1号」を発表。「低気圧が日本海で台風並みに発達し、29日に北海道の西海上を北上して、30日にはオホーツク海に進む見込みです。このため、石狩・空知・後志地方では、29日は全般に雨となり、雷を伴って一時強く降る恐れがあります。海上では29日昼前には南東の風が非常に強くなり、29日夜には西の風が非常に強く、後志地方の海は大しけになる見込みです」と、突風や高波に警戒を呼び掛けた。
以後、11月29日16:15の「低気圧に関する石狩・空知・後志地方気象情報 第5号」では、「後志北部・西部では、30日朝の内にかけ西の風が非常に強く、海は大しけとなるでしょう。海は大しけの状態が30日夕方まで続く見込みです。暴風や突風、高波に厳重に警戒してください」
風・波の予想は小樽など後志北部で、「これから30日明け方まで西の風が非常に強い。最大風速は、海上25m、陸上20m。波の高さは、6mのち7m(30日夕方まで大しけ)。暴風や突風、高波に厳重に警戒して下さい」と呼び掛けている。
海上の大シケのため、小樽と新潟・舞鶴を結ぶ新日本海フェリーは、29日と30日にかけ、海上荒天に伴い欠航している。
29日の朝から降り出した強い雨、強い風が小樽市内を吹き荒れた。このため、観光名所の小樽運河・浅草橋街園でも、この暴風雨で、さすがに観光客の記念撮影をする姿も見られず、観光名所も閑散としていた。小樽運河には、厚手のダウンジャケットを着て、2人で寄り合ってひとつの傘に入っていたり、足早に去っていく観光客がポツリポツリと見えるだけだった。
しかし、雨と風が止んだ13:00頃、小樽港をまたぐ、大きな虹が突如現れた。赤・青・黄色・緑の色が、雨後のカラッとして澄んだ青空にくっきりと映えた。虹は、一瞬で小樽港を去り、また雨雲が空を覆い始めた。
夕方からは、突風と雨が、朝よりも一段と強くなり、市街を吹き荒れている。ホテル前に並ぶ街路樹は、左右に大きく揺れ、街を歩く人の中には、強風のため雨の中、傘を閉じて歩く人もいた。