第10回文化セミナー「読む 聞く」、講師に立花隆氏! 

 特定非営利活動法人「絵本・児童文学研究センター」(色内1)主催の第10回文化セミナー「読む 聞く」が、小樽市民会館大ホールで、11月20日(日)12:00から開かれた。
 同センターの行っている文化セミナーは、今回で10回目を数える。日本を代表する文化人を講師に迎え、毎回、テーマ別に熱心な講演と鼎談が行われてきた。
 いままでの講師には、大江健三郎・梅原猛・岸田今日子・谷川俊太郎・筒井康隆・山田太一・養老猛司らの文化人が名を連ねている。
 10回目を迎えた今回のセミナーには、同センター・河合隼雄名誉会長・文化庁長官と評論家の立花隆氏を講師として迎えた。「読む 聞く」のテーマに沿って、約30分ずつ話した。立花、河合両氏は、それぞれの人生経験を踏まえ、「読む 聞く」に関する体験を様々な表現で話し、会場の関心を集めていた。
 講演後には、詩人の谷川俊太郎氏をコーディネーターとして、3人の鼎談が行われた。
 谷川氏の「私は図鑑や百科事典を、幼い時に読みましたが、読書はよくされたんですか」との問いかけから、鼎談が始まった。立花氏は「私は小さい時からよく本を読む子供だった。ありとあらゆる本を読んできました」
 河合会長は「読書は好きでした。でも、当時は外で遊ぶ子が良い子だったから、僕なんてホント悪い子だったんですよ」と述べ、聴衆にドッと笑いを呼び起こしていた。
 立花氏は「本には限界がある。インターネットで検索すると、どんな小さなことでもたくさんの情報が出てくる。ハイパーテキスト形式による、すべての言葉をキーワード化しているため、全世界からあらゆる情報が入ってくる」と、現在のインターネット時代の効能を語り、河合会長は「ネットに対抗する知識も得なければいけない」など、ネットへの話題へ「読む 聞く」の話が大きく広がっていった。会場では、約1,000人の聴衆が、3人の話に聞き入っていた。