小樽の秋の深まりで紅葉前線が近づいている。暖かい日が続いていた秋の小樽に、夜間の寒さが次第に増し、周囲の山々に紅葉前線が下りてきた。
北の街の街路樹・ナナカマドの赤い実と葉が、その赤さを日一日と濃くしている。市内の道路脇のナナカマドが秋の深まりを告げている。しかし、例年にない穏やかな暖かい天候で、市内の紅葉は、いまいちの感がある。それでも、市内の公園も、次第に黄色と赤色に覆われ始めている。
市街とは気温差がある小樽市周辺の山々は、いま紅葉前線が真っ盛りだ。朝里から定山渓へ向かう小樽定山渓線は、全山が見事な黄色と赤とのコントラストに覆われている。
この道路は絶好のドライブコースで、朝里から30~40分で定山渓に着く。朝里ダムのオタルナイ湖を見ながら、札幌国際スキー場を経て、さっぽろ湖の定山渓ダムの上を走るコースは、現在、紅葉一色の見事な風景が広がっている。
定山渓の豊平峡も紅葉で名高く、紅葉狩りや観楓会の人出で大賑わいを見せる。15・16日の土日も人出で溢れ、道路は延々と渋滞が続いていた。
紅葉前線を追って、人出も少なく穴場の絶景場所を求めて、定山渓の市街には入らず、豊羽鉱山への道路からの眺めが、見事な風景を織り成している。
10月18日(火)の午後、この豊羽鉱山への道路へ入った。白井川の清流に沿って進む行き止まりの道路の両側には、天狗、小天狗岳が並び、周囲は、紅葉一色の森閑とした絶景が眺められた。シャッターチャンスを狙うプロのカメラマンも、大きな望遠付きのカメラで、一瞬の彩りを狙っていた。行き交う車も少ないこの道路は、いままさに紅葉景色の真っ只中にある。今週末までがその絶頂期で、市内朝里から30~40分で行かれる、この見事な紅葉シーンを楽しめる小樽市民は、幸せと言うべきだ。