鮭の上る勝納川の麓にある北の誉酒造株式会社(野口禮二取締役社長)の酒造りミュージアム「酒泉館」(奥沢1)で、“酒蔵まつり”が、10月2日(日)10:00~16:00に開かれた。
新酒の仕込みを祝う“酒蔵まつり”は、今年で9回目。今回は、本社が小樽に戻ってきたこともあり、様々なイベントが用意され、多くの来場者で賑った。
きき酒大会の会場では「あぁ、酔っ払った」と、真っ赤な顔をしている客や、試飲販売のコーナーでは「おいしかったけれど、日本酒をあまり飲んだこともないので、味が分からない。でも、今回を機に飲めるようになりたい」と、女性客は少し顔を赤らめいていた。
手打ち新蕎麦の実演販売コーナーでは、片手に箸、片手に酒、テーブルの上には、たくさんの飲んだ後の紙コップが置かれ、小樽腕利き職人市では手作りガラス体験や酒造りを学ぶことができるスタンプラリーが設置してあり、子どもにも楽しめるイベントも用意されていた。
野口社長は「1901(明治34)年、小樽で清酒『北の譽』の製造が始まり、1968(昭和43)年、小樽、札幌、旭川の三社が合併し札幌に本社を置いた。今年の4月1日に、発祥の地が小樽ということもあり、本社をここ市内奥沢に移してから初めての酒蔵まつりとなる。地元の方に酒仙館が資料館的に思われ、入りづらかったのではないだろうかと思い、様々なイベントを用意した。これからも地元の方にも愛される酒を作っていこうと思っている」と、来場者に丁寧に応対していた。
武良史生酒仙館長は「今年は、若手が育ってきて、誉太鼓も活気がでてきた。ほしのゆめを使った限定純米大吟醸の発売はまだ未定で、ここでしか飲めないもので、もしかしたら幻になるかもしれません」と、ハッピ姿で試飲客に対応していた。