夏休みの主役・トンボ5種類の新発見!


オオイトトンボ

オゼイトトンボ

クロイトトンボ

モノサシトンボ

ルリイトトンボ

写真提供:小樽市博物館

 夏休みの主役を担うトンボの新発見が、小樽市内で続々と見つかり、小樽のトンボ相の厚さに関係者もビックリしている。
 これは、小樽市博物館(土屋周三館長・色内2)が7月末に行った昆虫調査の結果から判明したもの。
 これまで小樽市内では見つかっていなかった5種類のトンボが一気に見つかり、新しい仲間が、小樽のトンボ相に加わった。
 小樽市博物館では、1991年から昆虫調査を始めた。最初は、長橋なえぼ公園から調査をはじめ、奥沢水源地、銭函川上流の桂岡地区と次第に調査範囲を広げて来ていた。 昨年から今年にかけては、銭函地区と望洋台~朝里川温泉地区での昆虫の生息調査を行っていた。
 先月末に望洋台地区で行った調査で、これまで小樽市内では記録されていないイトトンボなど5種類が一気に新発見された。
 新発見されたのは、オオイトトンボ・オゼイトトンボ・ルリイトトンボ・クロイトトンボ(以上イトトンボ科)とモノサシトンボ(モノサシトンボ科)の5種類。このうち、オオイトトンボは、北海道レッドデータブックで希少種に指定されているもの。
 今回の5種類の新発見で小樽市内に生息するトンボの数は、37種類となった。これは北海道に生息するトンボ75種類の半数で、小樽市内の自然の豊かさをあらためて確認するものとなっている。
 この昆虫調査を行っている、山本亜生・博物館学芸員は、「小樽のトンボ相は、既に明らかになっているもので打ち止めではないかと思っていたが、今まで行った事がない場所で、、一辺に5種類が固まって見つかったのには驚いた。今回調査した望洋台地区には、平坦な丘陵地に湿地やため池跡が多く残っていたため、トンボの生息に適した場所になっていたいたことが大きい。
 新しい発見で小樽の自然の奥深さをあらためて感じている。忍路・蘭島地区の調査は、まだ手を付けていないので、まだまだ新たな発見があるのではないか」と、今後の新発見に期待を寄せている。
 このトンボの新発見については、8月8日付けの小樽市博物館メールマガジン第72号に「小樽の森から海から19 トンボの新発見が続々と」に、山本学芸員が詳細なレポートを掲載している。