小樽市議会に新しい会派「平成会」が、4月25日から発足する。これは、これまで2市議による弱小会派の悲哀をなめていた「黎明の会」と「市民クラブ」が合同し、これに自民党を離党した1議員が加わり、5市議による新会派「平成会」を結成したもの。
新会派「平成会」は、「黎明の会」の大橋一弘、上野正之、「市民クラブ」の大畠護、森井秀明の4議員に、連続7期当選の長老議員で、自民党に離党届を出した小林栄治議員が駆けつけ、5市議による無党派の会派が誕生した。
これにより、これまで少数派ゆえに出来なかった、議案に対する代表質問権や議案提出権を持つことになり、市議会に新しい流れを作ることが可能となった。
新会派は「本州の議会は、多数が無所属議員です。小樽は国政と同じ政党で構成されているが、無党派の市民層にとって、選択肢が限られる面があるとの声に応え、無党派市民層の声の代弁者となるべく、会派としてマニフェストを作り、市民に向いた政策集団を実現したい」としており、「財政危機、行政改革、病院問題等、難局を迎えている時で、議員定数の削減、市財政の健全化、市内経済の活性化等に積極的に取り組んでいく」としている。
「平成会」は、財政危機の中、市議会自身が迫られている、定数削減や議員報酬の引き下げに積極的に取り組むとしており、今後の市議会運営にも大きな影響を与えそうだ。
同会派は、山田市政に対しては与党としての立場だが、行政に対しては自由に注文をつけることを明白にしている。
5人の会派は、小樽市議会では、公明党、共産党と並ぶ第2会派となった。これにより、議会運営委員会などで賛否に加わることが可能となったことで、市議会でのキャスティングボート(決定投票)を握ることも可能で、常任委員会の委員長ポスト等を要求していくことにしている。
自民党からただ一人参加した小林栄治議員は、「小樽の危機的財政の中、自民党で議員定数の削減や議員報酬の大幅見直しを主張しているのは、自分一人で、自民党は市民の考え方とズレがあり、イライラしていた。離党届を出したが、除名にするとの声があるが、粛々として受入れる」と、自民党と決別しての無党派会派に加わった。
市議会議員の任期4年目の、ちょうど2年目の折り返し地点での新会派の誕生が、今後の市議会運営にどう反映されるか、注目されることとなった。
新会派「平成会」 |
会 長 |
大橋 一弘 |
幹事長 |
森井 秀明 |
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小林 栄治 |
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大畠 護 |
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上野 正之 |