赤字財政で「日本一の貧乏都市」(山田市長)の小樽市役所が、例年にない大雪に見舞われ、約10億円の除雪費用が不足し、新たに2億円の追加補正する事態に追い込まれている。
2月27日現在、市内の降雪量は429cm、積雪深は137cmで、これは昨年の同時期の降雪量357cm、積雪深94cmと比べても、降雪量72cm、積雪深でも43cmの増加となっている。
2005年1月と2月は、例年をはるかに超える大雪となっており、市は除排雪に追われている。
市の除雪費の当初額は9億6,080万円だが、除排雪作業を例年より早く、1月下旬に前倒しで作業したこともあり、大部分の予算を使ってしまった。
今回の補正は、この不足分を補うもので、雪処理場管理関係1億円、排雪関係7,000万円、貸出ダンプ3,000万円の計2億円。これにより、市の除雪費は11億6,080万円となった。
このうち5,000万円は、国や道からの負担金収入があり、実質的には1億5,000万円の持出しとなる。この持出し分がそっくり赤字額にプラスされ、2004年度の市の赤字予算額は約16億円に膨らんだ。
大雪続きの市には、除排雪の苦情が例年より多く寄せられ、対応に追われている。しかし、除いても排しても、次から次へと積もる雪は、赤字財政には“赤い雪”となって降り積もっている。
小樽市役所は、2月28日(月)12:30から、財政課長、除雪対策本部が、除雪費の2億円補正を説明。28日13:00から開会された市議会の冒頭で、この補正予算を先議してもらい、承認を得て直ちに執行すると発表した。
自然相手だけに、3月には雪の少ないことを祈る神頼みで、これ以上の除雪費の増加を回避したいとしてる。
◎関連記事