小樽港第2ふ頭に、1年2ヵ月も放置されていたボリビア船籍の貨物船「ヤンホー」(1,077トン)の出航準備が、23日(水)午前に進んでいる。
同船は2003年12月に小樽港に入ったが、国際条約に定める安全基準を満たしていないとして、道運輸局から出港を差し止められていた。
この間、船員15人のうち、12人が帰国したものの、3人が未払給料の支払いを求め、船内で籠城生活を余儀なくされていた。
船主「イースト・マリーン」の対応が遅れに遅れ、「ヤンホー号」は、小樽港に係留されたまま1年2ヵ月も放置されていた。しかし、船主側が、これまでの債務3,000万円を肩代わりしていた市内の水産会社や、船員側との給料支払の見通しが立ち、出航準備のためにロシアから船員が到着。2月23日(水)に出航する予定となっていた。
23日午前には、同船の出航のために、燃料の積み込みが行われていたが、天候が大荒れで波浪注意報などが出されているため、23日の出港を取り止めた。このため、同船の出港は24日以降になる。
なお、同船に残った3人のウクライナ船員の給料支払いを求める要求などを支援している、「貨物船ヤンホー乗組員を支援する会」は、23日の出港予定に対し、「22日船員たちの要求する額、1ヵ月当たり900ドル~1,300ドルを引き下げ、1ヵ月当たり340ドル、約3分の1しか支払わないと言って、最終交渉を打ち切ろうとしている」として、「ヤンホーの船員たちの未払給料のことは解決していないので、出航許可を取り消す」ように求めている。