ニシンが群れ来た祝津の浜に残る「鰊番屋」に、26日(水)時ならぬ消防のサイレンが鳴り渡った。
これは、1月26日の第51回文化財防火デーにちなんだ、市消防本部の火災総合訓練。祝津3丁目の郷土料理店「群来陣」(干場豊代表取締役)は、かつての祝津のニシン漁を仕切っていた網元、白鳥家の鰊番屋だった建物。市の指定「歴史的件造物で、初期の鰊番屋を知る重要な文化財である。
文化財を守る火災総合訓練は、26日14:30に、同店の厨房から出火し、119番通報で消防隊が出動した。同店の自衛消防隊が、お客さんを店外に誘導し、消火器を手に懸命の消火作業。そこに消防隊が到着。負傷者の救助やハシゴ車からの放水で火災を消し止めた。
今回この訓練に参加したのは、市の消防職員29名、自衛消防隊3名の計32名。消防車両は、ハシゴ車・タンク車・救助工作車・救急車など9台。消防隊に取り囲まれた店には、放水の列で消火作業。上からはハシゴ車からの放水もあり、冬の空に勢い良く水しぶきが挙がった
消防本部では、「このような総合訓練を重ねることで、市民の間にも文化財を大切にする意識や、火災予防意識の向上が高まってくれれば」と期待していた。
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