文化財を守れ!26日に鰊番屋で防火訓練!


kukijin.jpg 1月26日(水)は「第51回文化財防火デー」。小樽市消防署では、文化財を守る火災総合訓練を、祝津にある鰊番屋”群来陣”で実施する。
 市内祝津3丁目にある”群来陣”は、祝津の三大網元のひとつであった白鳥家が、1877(明治10)年に鰊番屋として建築。番屋は網元の住居と、ヤン衆と呼ばれた出稼ぎ漁夫たちの宿泊所が一体となった建物で、玄関も網元用の主玄関と、ヤン衆用の脇玄関と2つある。
 鰊漁場の祝津を代表する番屋建築で、初期の番屋を知る貴重な存在である。1995(平成7)年に小樽市指定歴史的建造物となっている。建物は現在も、料理屋として利用されている。
 この貴重な文化財を守るための火災総合訓練は「2005(平成17)年1月26日(水)14:30頃、群来陣厨房から出火、自衛消防隊による避難誘導・初期消火活動が行われたが火勢は全館へ拡大、逃げ遅れた従業員が負傷し、救助を求めている」との想定で行われる。
 自衛消防隊と消防機関が連携して、火災時の避難誘導・初期消火活動、消防隊の人命救助活動、放水による活動など実践的な総合訓練となる。
 小樽市消防本部では「この訓練で、歴史的建造物等の災害対策を確立すると共に市民や関係者に対する、火災予防意識の高揚と啓発を図りたい」としている。
 文化財防火デーは、1949(昭和24)年1月26日に奈良県法隆寺金堂から出火し、国宝の十二面壁画の大半を焼損したことを契機に、1955(昭和30)年から定められた。この日には、貴重な文化財を火災から守るための運動が全国的に展開されている。

 小樽市消防本部HP