小樽開発建設部の小樽港湾事務所(築港2-2)は、30日(金)11:00から、ケーソンの進水作業を一般公開で行った。
ケーソンは、港の防波堤の基礎部分となる巨大なコンクリート製の箱。今回のケーソンは、古平漁港の防波堤に使用するもので、古平小学校の生徒を招待しての進水式で、一般にも公開された。
小樽港でしか行われない、斜路(滑り台)を使って海中に落とすもので、大変珍しい。
30日(金)11:00から行われたケーソン進水式は、多くの観客が見守る中での作業。滑り台の上で、製作されたケーソンを支えている土台の砂袋をはずすと、土台が崩れケーソンが斜路を滑り落ち、ほんのわずかの間で海中に浮かんだ。
この斜路の滑り台によるケーソン進水方式は、1912年(明治45年)に、2代目小樽築港事務所長の伊藤長右衛門が、当時の軍艦の進水方式にヒントを得て考案し、世界で初めて行われた。
小樽は、北海道発展の最重要港湾として、大きな寄与をしてきた。港内には、広大な北・南防波堤や各ふ頭が並び、大規模な土木工事で港の整備を行ってきた。初代所長の広井勇の造った北防波堤は、100年を超えた現在でも、現役として活躍。小樽港を日本海の荒波から守っている。この港湾土木技術力の高さは、今回のケーソン進水にも、連綿と引継がれている。
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