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4月20日(火)から始まった「春の火災予防運動」のトップを切って、市内祝津3丁目にある旧青山別邸「貴賓館」で、総合消防訓練が20日10:00から行われた。
祝津にある旧青山別邸は、小樽市指定歴史的建造物。鰊場網元の青山家の別邸で、6年の歳月をかけて1923(大正12)年に完成した80年を超す木造建築。屋根を銅板や瓦で葺き、外観の随所に木彫りが施されるなど高度な技術を駆使し、贅を尽くした建物。
この歴史的建物のある「旧青山別邸」の敷地内で、昨年10月まで営業していたレストランが増改築し、このほど5階建の大規模建物に生まれ変わった。このため小樽市消防署では、4月20日(火)から始まった「春の火災予防運動」の一環として、総合消防訓練を実施したもの。
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訓練は、「4月20日(火)10:00頃、貴賓館(旧青山別邸)3階配膳室から火災が発生。自衛消防隊による避難誘導・初期消火活動等が行われたが、火勢は上階へ拡大延焼の様相を呈し、逃げ遅れた従業員が4階のホール付近にいる」との想定で行われた。
サイレンを鳴らし、現場に到着するポンプ車やはしご車。避難する従業員たち。逃げ遅れた人の救助に向かう消防隊員。長く伸ばされたホースから、勢い良く飛び出す放水。3つの放水銃から高く上がる水飛沫。繰り広げられる実際さながらの訓練が、82人の参加者で要領良く行われた。
「木造の小樽市指定歴史的建造物は、小樽の宝物で絶対に守らなくてはならないもので、火災を起こさないことがなによりも重要で、自衛消防隊の日頃の訓練が必要。この総合訓練をやって良かった」と、訓練の責任者者は、改めて防火意識を高めていた。
なお、増改築なったレストランの4月27日のオープンにあわせ、これまで「にしん御殿・旧青山別邸」だった施設名は、「にしん御殿・小樽 貴賓館 」に変わり、運営会社名も「株式会社旧青山別邸」から「株式会社貴賓館」に変更になった。このため、道路脇の同社の案内看板も、既に書き換えられている。