山田勝麿小樽市長は、4月28日(水)11:00から、市役所・市長応接室で記者会見を開き、2期目の1年間を振り返って、財政危機の中「バタバタした1年だった」と語った。
山田市政2期目の初年度は、4月30日でちょうど1年間が経過する。山田市長は、この1年間を振り返って「昨年4月30日からちょうど1年間が経過した。人口減少、少子高齢化、経済不況の中で、これからの小樽をどうするかの想いで市政を運営してきた。一方で、財政が思わぬ危機に陥り、バタバタした1年だった」と語り、自ら蒔いた種とはいえ、財政危機に振り回らせられた姿を垣間見せた。
「基本的には、2期目のまちづくりにあたってにの基本姿勢 ?@市民の皆さんの声を大切にした、開かれた市政運営の推進 ?A市民の皆さんが安心して暮らせるまちづくりの推進 ?B財政の健全化を早急に進め、バランスの取れた施策の推進 の3項目の上に則って、市政を進めてきた。なんとか課題を整理し、市役所内部の意識改革、財政健全化に取り組んできた。」
「職員も知恵を出し、失敗をおそれずチャレンジし、机の上で物事を考えるのではなく、汗をかけと訴えてきた。私も出来る限り職員と話をし、意識のレベルアップを図ってきた。2004(平成16)年度は、19億円の赤字を背負ってのスタートで、新しい第3次健全化計画で20億円の目標を、人件費の削減・経費の見直し・手数料見直しなどで聖域なく実施してきた。さらに、組織機構の見直しをし、施設の民間委託を広げていく。」
「2004(平成16)年度は、19億円の赤字解消のために出来ることは何でもする。市役所ケチケチ作戦を展開する。各部に最低10項目を30日まで提出させる。職員からアイデアをネット会議で募集する。」
「新病院の問題は、9月をメドに結論を出す。場所は2ヶ所に絞り込んだ。地域に特化した病院がいいのではないか。緊急医療や民間との分担を医師会と話し合っている。起債の問題で道庁と協議していく。」などと語った。
「2003(平成15)年度の決算では、数億円の赤字を見込んでいたが、除雪費が大幅に残り、1億円くらいの赤字かトントンか決算をしてみないと判らない。プラスになることはないと思うが。」などと述べた。
5月からは、山田市政2期目の2年目に入るが、2004(平成16)年度は、19億円の赤字予算でのスタートで、「ケチケチ作戦」を庁内で展開することにしているが、財政健全化には程遠く、早晩に抜本的な「全面作戦」の展開を迫られる事態もありそうだ。
道内初の赤字予算計上で名をとどろかした、「19億円赤字市長」の今年度の手腕が問われることになり、1日も早い「赤字市長」の汚名挽回に、市役所全体の奮起を期待したい。