小樽テレビ


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11日(日)午後のひととき、市立美術館の展示室から、モーツァルトやシューベルトのやわらかな弦楽の響きが流れ出した。
これは、市立美術館(吉田豪介館長)が、開催中の富樫正雄展の会場で開いた、ニューイヤー・ミュージアムコンサート。展示中の画家富樫正雄氏の長男である、音楽家の富樫耕さんが、父の絵の前で演奏したいという申出に、同館で富樫正雄展関連企画として行ったもの。
11日13:30から開かれたコンサート会場には、約100人もの聴衆が集り、絵画と音楽、父と息子の奏でるやわらかなハーモニーに静かに耳を傾けていた。
演奏者は、ヴァイオリン富樫耕、石原ゆかり、チェロ川崎昌子、ヴィオラ遠藤幸男の札幌交響楽団の4氏。モーツァルトのメヌエット、ティベルティメントK138、シューベルトのモーメントミュージカル、弦楽四重奏曲op29より第二楽章の4曲が展示室に流れ渡り、会場から大きな拍手が起っていた。
会場に来た人は「美術館でコンサートを聞くのは初めての経験だったが、とても良かった。雰囲気が良く、演奏が身体に染み渡ってきた」と、満足の様子だった。
美術館の担当者の星田七重さんは、「当美術館で初めてのコンサートだが、絵画と音楽を同時に楽しめる雰囲気が生まれてとても良かった」と話し、吉田豪介館長は、「息子の耕さんから、父の絵の前で演奏したいという申出があり、美術館が音響の面から会場に相応しいか心配もあったが、やってみると非常にうまくいった」と語った。コンサートは13:30と15:30の2回行われた。